この記事は、公開されている法令・行政資料と事業者の公式サイトの情報のみで書いています。施設・事業者への取材は行っていません。情報の確認日:2026年10月16日。
記事内で紹介する事業者のうち、日本介護医療センターからは当サイトが掲載料を受領しています。評価・記述は編集長の判断によるもので、掲載料の有無は内容に影響しません。詳しくは運営者情報・編集ポリシーをご覧ください。
ユニット型と従来型の違いは、介護職を配置する単位です。ユニット型特養はおおむね10人以下の入居者を1ユニットとし、日中はユニットごとに常時1人以上、夜間は2ユニットごとに1人以上の職員を置きます。従来型は施設全体の入所者数で夜勤人数が決まり、多くの入所者を複数の職員でみる働き方です。
「求人票に『ユニット型』と書いてあるけど、従来型と比べて楽なのか、きついのかがわからない」
同じ特別養護老人ホーム(特養)でも、ユニット型か従来型かで、1日の動き方や夜勤の重さは変わります。入職してから「思っていた働き方と違う」と感じやすいところです。
この記事では、国と大阪府の基準をもとに、ユニット型と従来型の配置の違い、業務負担の出方、向いている人、大阪で求人を選ぶときに確かめたいことを整理します。
編集長:堂島 健一
特養の施設長をしていた立場から言うと、ユニット型と従来型は「どちらが楽か」で比べると判断を誤りやすいです。ユニット型は少人数の入居者を深く知れる反面、日中も夜間も一人で判断する場面が増えます。従来型は人数が多い分、チームで動ける安心感があります。負担の「量」より「種類」が違う、と考えてください。
【本記事の要約兼目次】
- ユニット型と従来型の違いとは結論:違いはケアの単位。ユニット型はおおむね10人以下のユニットごとに職員を置きます。
- 人員配置と夜勤体制の比較結論:夜勤はユニット型が2ユニットごとに1人以上、従来型は入所者数で決まります(26〜60人で2人以上など)。
- 業務負担はどう違う?結論:ユニット型は「一人で判断する負担」、従来型は「多くの入所者を順に介助する負担」が出やすい傾向です。
- ユニット型・従来型に向いている人結論:個別ケアを深めたい人はユニット型、チームで動きたい人・未経験の人は従来型が合いやすいと編集長はみています。
- 大阪で求人を選ぶときの確認点結論:ユニットの定員と昼夜の配置は国と同じ内容。配属ユニットの定員・夜勤の担当範囲・応援体制を確認します。
- 特養以外の少人数ケア:グループホーム結論:5〜9人の住居単位で働くグループホームも、少人数ケアの選択肢です。
- よくある質問結論:夜勤の人数、ユニットリーダー研修、未経験での就職などに答えます。
- まとめ結論:「どちらが楽か」ではなく、自分が苦にならない負担の種類で選びます。
結論:ユニット型と従来型で、介護職の働きやすさはどう違う?
- ユニット型特養は、1ユニットの入居定員が原則おおむね10人以下(15人以下)です。日中はユニットごとに常時1人以上、夜間は2ユニットごとに1人以上の介護・看護職員を置き、ユニットごとに常勤のユニットリーダーを置きます。
- 従来型特養の夜勤人数は、介護報酬の算定上の基準により入所者数で決まり、26〜60人で2人以上、61〜80人で3人以上などです。
- 国の調査(2024年3月の介護給付費分科会資料)では、定員11人以上のユニットは全体と比べて朝の間接業務や午前・午後の食事介助などを負担と感じる割合が高い一方、午後の入浴介助などは低く、多くの項目で「変わらない」が最多でした。ユニットの定員は求人選びの確認点になります。
- 向き不向きの目安:入居者一人ひとりと深く関わりたい人はユニット型、複数の職員で動く安心感を重視する人は従来型が合いやすいと編集長はみています。
法令・行政資料の確認日:2026年10月16日
ユニット型と従来型の違いとは|特養の「ケアの単位」が違う
ユニット型特養とは、居室を10人程度のまとまり(ユニット)に分け、共同生活室を中心に少人数で暮らす形の特養です。従来型特養は、多床室や個室を廊下でつなぎ、食堂や浴室を施設全体で共用する形の特養です。働く介護職にとっては、誰を、何人で、どの範囲までみるかが変わります。
ユニット型特養の定義と基準
国の基準(指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準)は、ユニット型の基本方針として、入居前の生活と入居後の生活が連続したものとなるよう配慮し、各ユニットで入居者が社会的関係を築き、自律的な日常生活を営めるよう支援することを定めています(第39条)。
設備の基準では、居室は原則として個室(必要な場合は2人)で、いずれかのユニットに属し、共同生活室に近接して一体的に設けます。1ユニットの入居定員は「原則としておおむね十人以下とし、十五人を超えないもの」です(第40条)。
従来型特養の定義と基準
従来型も、居室の定員は原則1人(必要な場合は2人)と定められています(第3条)。ただし、基準が変わる前から指定を受けていた施設には、4人以下の多床室を認める経過措置があります。このため、従来型特養には多床室を持つ施設があります。
介護職員と看護職員の総数は、常勤換算で入所者3人に1人以上です(第2条)。この総数の基準は、ユニット型・従来型で共通です。従来型には、常時1人以上の常勤の介護職員を介護に従事させる定めはありますが(第13条)、ユニットのような単位ごとの配置の定めはありません。
人員配置と夜勤体制の比較|基準の数字で見るユニット型と従来型
ユニット型と従来型の人員配置の違いは、配置の仕方です。介護・看護職員の総数(入所者3人に1人以上)は同じですが、ユニット型は日中ユニットごとに常時1人以上、夜間2ユニットごとに1人以上を置きます。従来型の夜勤人数は、施設の入所者数の区分で決まります。
日中の配置
ユニット型は、昼間はユニットごとに常時1人以上の介護職員または看護職員を配置することとされています(国の基準 第47条)。従来型には、ユニットごとの配置の定めはなく、フロアごとの人数は施設が決めます。
夜勤の配置
ユニット型は、夜間・深夜は2ユニットごとに1人以上の介護職員または看護職員を配置します(第47条)。1ユニットがおおむね10人以下のため、基準の上では、10人のユニットが2つなら夜勤1人で20人を受け持つ配置もあり得ます。
従来型の夜勤人数は、介護報酬の算定上の基準(厚生労働大臣が定める夜勤を行う職員の勤務条件に関する基準)で、入所者と併設の短期入所の利用者の合計により決まります。25人以下で1人以上、26〜60人で2人以上、61〜80人で3人以上、81〜100人で4人以上、101人以上は100人を超えて25人ごとに1人を加えた数以上です(厚生労働省 介護老人福祉施設サービスの適用要件一覧)。見守り機器などの要件を満たす場合に人数を緩和できる規定もあります。
ユニットリーダーと研修
ユニット型は、ユニットごとに常勤のユニットリーダーを置きます(第47条)。厚生労働省の通知では、当面は、ユニットリーダー研修の受講者を施設に2名以上(2ユニット以下の施設は1名)配置することとされ、受講者がいないユニットは責任者を決めることで足りるとされています(2026年10月16日時点の厚生労働省通知)。日中のユニットごとの配置やユニットリーダーの配置を満たさない場合は、介護報酬が97/100で算定される減算の仕組みもあります。
また、ユニット型の管理者は、ユニット型施設の管理等に係る研修を受講するよう努めることとされています(第47条第5項)。
2024年度の改定で「ユニット間の勤務」が明確に
2024年度(令和6年度)の介護報酬改定では、ユニット型施設で入居者との「馴染みの関係」を保ちつつ、職員の主たる所属ユニットを明らかにした上で、必要に応じてユニット間の勤務ができることが明確化されました(厚生労働省 令和6年度介護報酬改定における改定事項について)。ユニット型でも、所属ユニットに固定で応援が一切ない、とは限りません。応援の運用は施設ごとに違います。
比較表:ユニット型と従来型(多床室中心)
| 項目 | ユニット型 | 従来型(多床室中心) |
|---|---|---|
| ケアの単位 | ユニット(原則おおむね10人以下、15人以下) | 施設全体・フロア単位 |
| 居室 | 原則個室(必要な場合は2人) | 原則個室。基準改正前からの施設は4人以下の多床室の経過措置あり |
| 介護・看護職員の総数 | 入所者3人に1人以上(常勤換算) | 同左 |
| 日中の配置 | ユニットごとに常時1人以上 | 常時1人以上の常勤介護職員(ユニット単位の定めなし) |
| 夜勤の配置 | 2ユニットごとに1人以上 | 入所者数で決定(25人以下1人、26〜60人2人、61〜80人3人、81〜100人4人以上など。介護報酬の算定上の基準) |
| リーダー | ユニットごとに常勤のユニットリーダー。研修受講者は施設に2名以上(2ユニット以下は1名)配置することとされている(2026年10月16日時点の通知) | 基準上の定めなし(施設の役職による) |
| 応援の扱い | 主たる所属ユニットを明らかにした上で、ユニット間の勤務が可能(2024年度改定で明確化) | 施設の運用による |
| 感染症の隔離が容易と答えた割合 | 48.5%(ユニット型個室) | 7.5%(従来型多床室)※従来型個室は36.7% |
| 負担が出やすい場面(編集長の見立て) | 一人で判断する時間 | 多くの入所者を時間内に順に介助する時間 |
基準は国の省令・告示・通知(2026年10月16日確認)。各施設は基準以上の人数を配置している場合があります。「感染症の隔離が容易と答えた割合」は国の調査(2024年3月の介護給付費分科会資料)で、特養・老健の合計の値です。
業務負担はどう違う?「どっちが楽」より負担の種類で比べる
ユニット型と従来型のどちらが楽かは、一律には決まりません。ユニット型は少人数を一人で受け持つ時間が長く、判断の負担が出やすい働き方です。従来型は多くの入所者を複数の職員で順に介助する時間の負担が出やすい働き方です。負担の種類の違いとして比べると、自分に合う職場を選びやすくなります。
ここでは、厚生労働省の「個室ユニット型施設の整備・運営状況に関する調査研究事業」の結果(2024年3月18日 介護給付費分科会資料(結果概要(案)))を使います。回答したのは、ユニット型の介護老人福祉施設1,843施設、多床室型の介護老人福祉施設1,418施設などです。
ユニット型で負担になりやすい場面
基準の上で、ユニット型は日中も夜間も一人で受け持つ時間があります。入居者の急な変化に、その場で判断を求められる場面が増えます。
ユニットの定員による違いもあります。国の調査では、特養のユニットの定員は10人が82.2%、11人以上が7.6%でした。定員11人以上のユニットを全体と比べると、負担に感じる割合が3ポイント以上高かったのは、朝の間接業務(全体45.3%、11人以上48.6%)、午前の食事介助(24.9%、29.1%)、昼の間接業務(37.1%、40.9%)、午後の食事介助(19.5%、22.7%)、午後の事務作業(49.8%、56.4%)です。
一方で、3ポイント以上低かった業務もあります。朝の医療的ケア(42.8%、38.6%)、午前の身の回りの世話(39.9%、35.9%)、昼の食事介助(59.0%、54.5%)、午後の入浴介助(67.3%、64.1%)、午後の身の回りの世話(36.4%、33.2%)、夜間の医療的ケア(44.2%、40.9%)です。
10人以下のユニットとの比較では、多くの項目で「変わらない」が最も多い回答でした。目立った差は、特養の「事故予防に関する職員の緊張感や不安感」で、「やや大きい」39.0%が「変わらない」38.5%をわずかに上回った点です。ユニットの定員だけで負担が決まるわけではなく、時間帯ごとの業務の重さが入れ替わる、と読むのが正確です。
また、ユニット型では生活支援の幅が広がる傾向があります。同じ調査で、従来型と比べてユニット型で「そう思う」が高かったのは、「入居者の食器や補食の持ち込みを認めるなど食事に関する意向を実現できている」(ユニット型51.5%、従来型38.0%)、「入居者がゆったりできる入浴方法に取り組んでいる」(40.2%、17.8%)でした(いずれも特養・老健の合計)。個別ケアが進む分、職員が担う業務の種類は増えます。
従来型で負担になりやすい場面
従来型は、夜勤を複数の職員で担当でき、入所者数の区分に応じて夜勤人数が増えます。一人で全員を判断する負担は、ユニット型より小さくなりやすい働き方です。
一方で、多床室中心の施設は感染症への対応に手間がかかります。国の調査で「感染(疑い)者の隔離が容易である」と答えた割合は、ユニット型個室48.5%、従来型個室36.7%、従来型多床室7.5%でした。「ゾーニングの計画及び実践の負担が小さい」は15.7%、14.5%、3.7%でした(いずれも特養・老健の合計)。
食事や入浴を、時間を区切って多くの入所者に順に行う流れになりやすいことも、従来型の負担として編集長はみています。
併設施設では「どちらに配属されるか」が先
国の調査では、回答したユニット型特養の72.0%が従来型特養を併設していました(同一建物または近接・同一法人)。ユニット型と従来型の間で介護職員が兼務している割合は、ユニット型7.1%、従来型5.5%です。求人票の「ユニット型」の表記だけで判断せず、配属先と兼務の有無を確認しておくと安心です。
編集長:堂島 健一
特養の施設長だった立場から見ると、ユニット型で働く職員の負担になりやすいのは、忙しさそのものより「すぐに相談できる相手がいない時間」です。同じユニット型でも、応援の仕組みがある施設かどうかで負担の感じ方は大きく変わる、と私は考えています。
負担の差を埋める施設の工夫
国の調査のヒアリングでは、定員の違うユニットの間でケアの質や業務負担に差が出ないようにする工夫として、職員の技術や経験を加味した配置、業務がひっ迫したときのユニット間の人員応援、担当外の職員によるヘルプが挙げられています。見学や面接では、こうした応援の仕組みがあるかを聞くと、入職後の働き方を想像しやすくなります。
ユニット型・従来型に向いている人|性格と経験で選ぶ
ユニット型に向いているのは、少人数の入居者と長く関わり、食事や入浴の段取りを自分で組み立てたい人です。従来型に向いているのは、複数の職員と動きながら介助技術を身につけたい人や、夜勤を一人で担う不安が大きい人です。以下は編集長の見立てとして整理した目安です。
同じ入居者を継続して受け持つため、小さな変化に気づきやすい環境です。生活のリズムに合わせたケアを考えるのが好きな人に向きます。
日中も一人で受け持つ時間があるため、優先順位を自分で決める力が生きます。逆に、指示を受けて動くほうが安心な人には負担になりやすい面があります。
複数の職員で同じフロアをみるため、困ったときに近くの職員に声をかけやすい働き方です。入所者と併設の短期入所の利用者が合計26人以上なら、基準上も夜勤は2人以上です。
先輩の動きを近くで見て覚えやすい環境です。未経験でユニット型に入る場合は、OJTの期間と夜勤を始める時期を面接で確認してください。
ユニット型が合いやすいチェック
- 同じ人を長く担当したい
- 食事や入浴の時間を入居者に合わせたい
- 一人で判断する場面があっても落ち着いて動ける
従来型が合いやすいチェック
- 近くに相談できる職員がいると安心する
- 多くの介助を経験して技術を磨きたい
- 夜勤を一人で担うことに強い不安がある
当てはまる項目が多いほうが、働き方の相性の目安です。施設ごとの運用で実際の働き方は変わります。
編集長:堂島 健一
求人を見るとき、私は「型」よりも先に、夜勤で何人を担当するか、困ったときに誰を呼べるかを確かめるようにすすめています。同じ型でも、応援の仕組みや夜勤の担当範囲は施設ごとに違うからです。
未経験から教育体制で施設を選びたい人は、枚方で未経験から働ける介護施設のランキングもあわせて読んでみてください。
大阪でユニット型・従来型の求人を選ぶときの確認点
大阪府の条例・規則では、ユニットの定員と昼夜の職員配置は国の基準と同じ内容です。多床室を認める場合は府の規則で別に定めています。大阪で求人を選ぶときは、「ユニット型」「従来型」の表記に加えて、配属ユニットの定員、夜勤で担当するユニット数、応援の体制を確かめることが大切です。
大阪府の基準(2026年10月16日確認)
- 大阪府特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例(平成24年大阪府条例第114号、最終改正 令和7年条例第16号):従来型の居室の定員は1人とし、規則で定める場合は4人以下とすることができます(第11条)。ユニット型の1ユニットの入居定員は「原則としておおむね十人以下とし、十五人を超えないもの」です(第37条)。
- 同条例施行規則(平成25年大阪府規則第35号、最終改正 令和7年規則第27号):多床室を認めるのは、既存の従来型特養の改築・改修・増築でやむを得ない場合などで、多床室の定員の合計が個室・ユニットの居室の定員の合計を超えないことが条件です(第4条)。ユニット型の配置は、昼間はユニットごとに常時1人以上、夜間は2のユニットごとに1人以上、ユニットごとに常時勤務する責任者を置くこととされています(第9条)。
- 大阪府指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準を定める条例施行規則(平成25年大阪府規則第38号、最終改正 令和6年規則第48号):ユニット型の勤務体制について、同じ内容を定めています(第12条)。
- ユニットリーダー研修の受講者は、当面は施設に2名以上(2ユニット以下は1名)配置することとされています(2026年10月16日時点の厚生労働省通知)。
- 大阪市・堺市・枚方市など、府内の政令指定都市・中核市にある施設は、その市の条例が基準になります。
求人票・見学で確かめる5項目
- 配属先はユニット型か従来型か:併設施設では、どちらに配属されるか、兼務があるかを確認します。
- 配属ユニットの定員:10人か、11人以上か。定員によって負担の出る時間帯が変わります。
- 夜勤で担当するユニット数と入居者数:夜間の応援・連絡の体制もあわせて聞きます。
- ユニットリーダー研修の受講者数:受講者がいないユニットの責任者をどう決めているかも確認します。
- ユニット間の応援の運用:主たる所属ユニットの決め方と、忙しい時間帯の応援があるかを聞きます。
施設が公表している従業者の数や離職の状況は、介護サービス情報公表システムで離職状況と人員体制を調べる方法で事前に確かめられます。地域ごとの施設選びの例として、泉佐野市で働きやすい介護施設のランキングも公開しています。給与はこの記事では扱っていないため、大阪府の介護士の平均年収マップで確認してください。
ユニット型のような少人数ケアは特養以外にも|グループホームという選択肢
少人数の入居者と生活を共にするケアは、特養のユニット型だけでなく、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)でも行われています。グループホームは5〜9人の共同生活住居を単位とし、日中は利用者3人に1人以上、夜間・深夜は住居ごとに1人以上の介護従業者を置きます(指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準 第90条・第93条)。
ユニット型特養とグループホームの違い
どちらも少人数の単位で生活を支える点は共通です。単位の人数は、ユニット型特養がおおむね10人以下、グループホームが5〜9人です。夜勤は、ユニット型特養が2ユニットごとに1人以上、グループホームが住居ごとに1人以上です。グループホームは、要介護者で認知症である人を対象とするサービスです(同基準 第89条)。
公開情報のみで見る一例:日本介護医療センター「グループホーム浪速さくらんぼ」
ここで紹介する事業者は取材していません。株式会社日本介護医療センターの公式サイトの公開情報のみをもとに書いています(2026年10月16日確認)。当サイトは同社から掲載料を受領しています。
大阪市浪速区塩草のグループホーム浪速さくらんぼは、認知症対応型共同生活介護の施設で、入居定員18名、居室18室はすべて個室です。公式サイトでは「認知症ケアの研修を受けたスタッフが24時間常駐」と記載しています。
注意点もあります。同社公式サイトの施設一覧には特別養護老人ホームの掲載はなく、特養のユニット型で働きたい人の直接の選択肢にはなりません。また、グループホームは夜間、住居ごとに1人以上の基準のため、ユニット型特養と同じく、夜勤を一人で担う時間があります。求人の有無や条件は本記事では確認していないため、同社の情報で確かめてください。
施設の概要:グループホーム浪速さくらんぼ(日本介護医療センター公式サイト)
よくある質問
- ユニット型と従来型、介護職はどっちが楽ですか?
- ユニット型と従来型のどちらが楽かは、一律には決まりません。ユニット型は少人数の入居者を一人で受け持つ時間が長く、判断の負担が出やすい働き方です。従来型は多くの入所者を複数の職員で順に介助する負担が出やすい働き方です。自分が苦にならない負担の種類で選ぶのが確実です。
- ユニット型の夜勤は何人体制ですか?
- ユニット型特養の夜勤は、国の基準で2ユニットごとに1人以上の介護職員または看護職員を置くことになっています。1ユニットはおおむね10人以下のため、夜勤1人が20人前後を受け持つ配置もあり得ます。実際の担当範囲と応援の体制は、施設ごとに確認が必要です。
- 従来型特養の夜勤は何人ですか?
- 従来型特養の夜勤人数は、介護報酬の算定上の基準(厚生労働大臣が定める夜勤を行う職員の勤務条件に関する基準)で、入所者と併設の短期入所の利用者の合計により決まります。25人以下で1人以上、26〜60人で2人以上、61〜80人で3人以上、81〜100人で4人以上です。
- ユニットリーダーになるには研修が必要ですか?
- ユニット型特養は、ユニットごとに常勤のユニットリーダーを置きます。厚生労働省の通知では、当面は、ユニットリーダー研修の受講者を施設に2名以上(2ユニット以下は1名)配置することとされ、受講者がいないユニットは責任者を決めることで足りるとされています(2026年10月16日時点)。
- 未経験でもユニット型で働けますか?
- 未経験でもユニット型特養で働くことはできます。特養はユニット型・従来型とも、無資格の職員に認知症介護に係る基礎的な研修を受講させるために必要な措置を講じることとされています。ユニット型は一人で受け持つ時間があるため、OJTの期間と夜勤を始める時期を面接で確認すると安心です。
- 大阪府のユニット型特養の基準は国と違いますか?
- 大阪府の条例・規則では、ユニットの定員と昼夜の職員配置は国の基準と同じ内容です。多床室を認める場合は府の規則で別に定めています。大阪市・堺市・枚方市など府内の政令指定都市・中核市にある施設は、その市の条例が基準になります。
まとめ|ユニット型と従来型は「負担の種類」で選ぶ
ユニット型と従来型の違いは、介護職を配置する単位と、負担の出方です。ユニット型特養はおおむね10人以下のユニットを一人で受け持つ時間があり、従来型特養は入所者数に応じた人数で施設全体をみます。どちらが楽かではなく、自分が苦にならない負担の種類で選ぶことが、長く働くための近道です。
- ユニット型:日中はユニットごとに常時1人以上、夜間は2ユニットごとに1人以上、ユニットごとに常勤のユニットリーダー。
- 従来型:夜勤人数は入所者数で決まる(26〜60人で2人以上など、介護報酬の算定上の基準)。
- 求人では、配属先、ユニットの定員、夜勤の担当範囲、研修受講者の数、応援の運用を確認する。
少人数ケアを特養以外でも探すなら、グループホーム(一例として日本介護医療センターのグループホーム浪速さくらんぼ。公開情報のみ・当サイトは同社から掲載料を受領)も比較の対象になります。
情報の確認日:2026年10月16日(法令・行政資料・事業者の公式サイト)
介護の仕事選びにおいて、「万人に共通するNo.1」は存在しません。しかし、「腰を痛めず、長く働き続けられる職場」を見極めるための共通指標は存在します。
【当サイトの評価基準(堂島メソッド)】
- 重視する点
- 実働時間の短さ、医療連携(安心感)、組織の安定性
- 重視しない点
- 見かけの給与総額(残業代込)、建物の豪華さ、知名度
知名度や表面的な月給だけで選ぶと、後悔するリスクが高まります。以下の視点で、本当に「あなたの生活を守れるか」を確認してください。



堂島 健一(統括編集長 / 元・特養施設長)
求人票の「月給」だけを見て飛びつくのは危険です。見るべきは「労働の密度」です。
例えば、月給が高くても「ワンオペ夜勤で休憩なし」の現場と、ICT見守りで「しっかり仮眠が取れる」現場では、1年後の健康状態が全く違います。
当サイトでは公開されているデータでの比較を重視していますが、他社と比較検討する際も、必ず「第三者サイト」や「地図検索」を使って、外から見た評判やスペックを冷静にチェックしてください。